お昼のワイドショーを見ていなかったら、私はこの映画の存在を知らないままだっただろう。
映画評論家のおすぎ氏が、困った顔をするアナウンサー(?)相手に熱弁をふるっていた。
「とにかくこの映画はすっごく面白いの!」
だから、私は観に行った。もう20年近く前のことだ。
そして、この映画を観に劇場へ行った、という事実のおかげで、会社で後輩から英雄のごとく崇められている今日この頃である(本当)。
ビバリーの魅力は、殺人そのものと同じくらい終盤の法廷劇にある。
シリアル・キラーと言えば去年の『悪の教典』を思い出すのだが、あの自己チュー殺人鬼のハスミンは犯行がばれて咄嗟に精神異常を装うという、引き出しの少なさを露呈したのに対し、彼女は堂々と無罪を主張するのだ。
それも、彼女は「私はあなたたちと同じだ」と言って、本当に無罪を勝ち取ってしまう。
ハスミンは人間の弱点をつくことはできるが、共感能力がまったくないため、人間性を理解しているとは言い難い。ビバリーは、家族を愛し生活を愛し社会を愛している。世間も社会も人間もよく知っている大人で・・・・・・ただ、共感できない相手をいたぶったり殺すことを厭わなくて、むしろそれを楽しんでいるだけのこと。
そして、無罪になったところで迎えるエンディングが素晴らしい。
シリアル・ママは、世間も社会も人間も知っていて、うまく立ち回る能力だってあるけれど、一瞬たりともそれらに委縮して自分を見失ったりはしないのだ。
それにしても、80年代を美人女優としてならしたキャスリーン・ターナーのこの雄姿は、あまりの衝撃とともに、この20年私の頭に焼きついて離れなかった。
再見して驚いたのは、自分がほとんどのシーンを覚えていたことだった。最近は昨日みた映画の内容だって忘れちゃうことがあるのにね。
当時のキャスリーン・ターナーの年齢とほぼ同じになったいま、またこの映画を観ることができて、これほど嬉しいことはない。
ハスミンは人間の弱点をつくことはできるが、共感能力がまったくないため、人間性を理解しているとは言い難い。ビバリーは、家族を愛し生活を愛し社会を愛している。世間も社会も人間もよく知っている大人で・・・・・・ただ、共感できない相手をいたぶったり殺すことを厭わなくて、むしろそれを楽しんでいるだけのこと。
そして、無罪になったところで迎えるエンディングが素晴らしい。
シリアル・ママは、世間も社会も人間も知っていて、うまく立ち回る能力だってあるけれど、一瞬たりともそれらに委縮して自分を見失ったりはしないのだ。
それにしても、80年代を美人女優としてならしたキャスリーン・ターナーのこの雄姿は、あまりの衝撃とともに、この20年私の頭に焼きついて離れなかった。
再見して驚いたのは、自分がほとんどのシーンを覚えていたことだった。最近は昨日みた映画の内容だって忘れちゃうことがあるのにね。
当時のキャスリーン・ターナーの年齢とほぼ同じになったいま、またこの映画を観ることができて、これほど嬉しいことはない。
『シリアル・ママ』をDVD&BlueRay化した関係諸氏に、心からの感謝と敬意を表する次第であります。
↑映画史上、もっとも肉包丁の似合う女優
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